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林先生ブログ / 春の食欲ムラどうする?季節の変わり目のごはん見直しポイント

林先生ブログ / 春の食欲ムラどうする?季節の変わり目のごはん見直しポイント

こんにちは、獣医師の林です。
3月は、寒さと暖かさが行き来する季節。日中は春らしくても朝晩は冷え込み、寒暖差が大きくなる時期です。
体の小さな小型犬にとって、この気温差は想像以上に負担となります。
体温調節のために自律神経が働き続け、その影響が現れやすいのが「胃腸」です。

 

この時期に増えるご相談が、「急に食べなくなった」「昨日まで完食していたのに今日は残す」「食べムラが出てきた」といったお悩みです。
特に1〜3kg台の超小型犬はエネルギーの余力が少ないため、少しの乱れが食欲に直結しやすい傾向があります。

春は日照時間の変化や寒暖差、生活リズムの変化により自律神経が乱れやすい季節です。
胃酸分泌や腸の蠕動運動が一時的に低下すると、「お腹は空いているのに食べ進まない」という状態が起こります。
また、冬に蓄えていたエネルギーから“巡らせる”モードへ切り替わる移行期でもあり、代謝変化の途中で食欲が揺らぐことは珍しくありません。

薬膳の視点では、春は「肝」の季節とされます。
肝は“気の巡り”を司る臓腑で、ストレスや寒暖差の影響を受けやすいと考えられています。
肝の働きが過剰になると、消化を担う「脾(ひ)」の働きを抑えてしまい、結果として食欲低下や軟便、胃もたれのような症状が出るとされます。
まさに春の食欲ムラは、肝と脾のバランスが揺らいでいるサインとも言えます。

【様子を見てもよいケース】
・元気があり表情も普段通り
・散歩には行きたがる
・水分はしっかり摂れている
・嘔吐や下痢がない
・体重が急に減っていない

この場合は一時的な自律神経の乱れや季節的な影響が考えられます。
1〜2日で戻ることも多いため、環境と食事を整えながら見守りましょう。

【早めの受診をおすすめするケース】
・元気がなくぐったりしている
・震えや腹部痛がある
・水も飲まない
・嘔吐や下痢を伴う
・体重が減少している
・3日以上ほとんど食べない

小型犬は絶食による低血糖のリスクがあるため注意が必要です。
迷ったら早めの受診をおすすめします。

✨ご家庭でできる食欲サポートのポイントのご紹介✨
①食事回数を分ける
少量を3〜4回に分けることで胃腸への負担を減らします。
脾を守るイメージで“こまめにやさしく”がポイントです。
ただし、お食事とお食事の間におやつをダラダラ上げてしまうと、逆に胃腸が常に動いている状況になってしまいます。
食事回数を増やしたときには、できるだけおやつは与えないようにしましょう。
食事回数が少ないときには、必要なときに適量のおやつを与えるようにしてください。

②温かさをプラスする
薬膳では脾は冷えに弱いと考えます。
人肌程度(35〜38℃)に温めることで消化力をサポートし、香りも立ちやすくなります。

③香りを活かす
犬は嗅覚で食欲が刺激されます。
軽く温める、ぬるま湯を少量加えることで食いつきが変わることがあります。

④巡りを整える食材を取り入れる
春は「香りのある食材」「気を巡らせる食材」が適しています。
例えば少量の菜の花や三つ葉などの春野菜は巡りを助けるとされます。
ただし小型犬では量はごく少量に留め、消化の様子を見ながら取り入れましょう。

moncheri kitchenのフレッシュフードは水分を豊富に含み、脾に負担をかけにくい設計です。
春の揺らぎやすい時期には、量を固定せず“その日の体調に合わせて微調整する”ことが大切です。
少なめに盛りつけて完食できる量にすることで、食事への前向きな印象を保てます。

ドライフードと併用している場合は、フレッシュフードの割合をやや増やすことで水分量が高まり、消化が穏やかになります。
冷えが気になる日は温めて与えることで、より脾を守る食事になります。

春は体が巡りへ向かう移行期。
無理に食べさせるのではなく、肝と脾のバランスを意識しながら整えていきましょう。

食欲の揺らぎは、体が季節に適応しようとしているサインです。
焦らず、安心できるごはん時間を積み重ねることが、健やかな春への第一歩になります。


今月も、皆さまの大切なご家族が穏やかに春を迎えられますように。

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