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林先生ブログ / 冬の健康管理ポイント

林先生ブログ / 冬の健康管理ポイント

こんにちは、獣医師の林です。
今年もあっという間に師走となり、空気の感想だけでなく、空気の冷たさが本格的になってきましたね。
一部地域では根雪となり、お散歩後の雪玉ケアに勤しまれている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、12月は寒さの邪気(東洋医学で言う寒邪)によって体調を崩しやすい季節です。
人と同じように、小型犬にとっても“冬の環境”は負担がかかりやすく、冷え・乾燥・代謝低下などから様々な不調が出やすくなる時期でもあります。

今回は、冬を元気に過ごすために知っておきたい“季節の養生”と、日々のごはん・生活でできる工夫をまとめてお届けいたします。ご家庭でそのまま取り入れていただける内容になっていますので、ぜひ冬のお守りとしてお役立てください。

1. 小型犬が冬に体調を崩しやすい理由


冬になると「なんとなく元気がない」「胃腸がゆるい」「皮膚が乾燥して赤みが出る」など、ちょっとした不調が目立つようになります。


以前にも小型犬さんが寒さに弱い理由をお伝えさせていただいておりますが、小型犬さんは体のつくりとして寒さに弱い特徴があり、


・体表面積が大きく、熱が逃げやすい


・筋肉量・体脂肪が少なく、体温をつくる力が弱い


・地面に近いので“床冷え”の影響を受けやすい


といった理由から、冬の冷気の影響をダイレクトに受けてしまいます。

さらに東洋医学では、冬は「腎」の季節とされ、腎は生命エネルギーの源。
冷えが続くことで腎の働きが弱まると、代謝低下・免疫低下・血流の滞りにつながり、さまざまな不調を招きやすいと言われています。

若い頃は平気でも、年齢を重ねると代謝が下がり冷えに弱くなる子は多く、特にシニア期は寒さの影響が顕著に現れます。

2.冬に多い小型犬の体調トラブル


12月は気温差が大きく、環境の変化も多いため、以下のような症状が増える傾向があります。

● 胃腸の不調

冷えで胃腸の動きが弱まることで
・軟便
・嘔吐
・食欲のムラ
が出やすくなります。


クリスマスや年末年始のご馳走で、普段食べなれないものを食べてしまったり、または食べすぎてしまうことで胃腸の負担が見られるほか、師走は人間側がとても忙しくなりますので日頃手作り食を与えていらっしゃる方が一時的に市販品に頼る傾向もあり、普段と違うごはんが続くことでの不調も見られたりします。
特に小型犬は胃腸が繊細な子が多く、寒さとストレスの影響を受けやすい季節です。

● 関節のこわばり
寒さは痛覚を刺激しますので、痛みの感じ方が強くなるケースがあります。
また寒さから筋肉が緊張してこわばることによって、関節の負担も大きくなることから、冬時期は関節のトラブル、違和感が起こりやすくなります。
特に、シニア犬では痛み・歩行のぎこちなさが出やすくなります。

● 皮膚・被毛の乾燥、トラブル
暖房による乾燥でかゆみやフケ、静電気による皮膚刺激も増えやすくなります。
また、寒さ対策として服を着せる場合もありますが、着せっぱなしによって毛玉ができてしまったり、皮膚トラブルに気付くのが遅れてしまうといったことも見受けられます。

● 泌尿器トラブル
寒さで飲水量が減り、膀胱炎・結石の相談も増加するのが12月〜2月の特徴です。


3,ごはんでできる“冬の温活”と腸ケア


冬のごはんは「温める」「潤す」「めぐらせる」がポイントになります。
薬膳で体を温める食材(温性・熱性)を中心にしつつ、体質とのバランスも大切です。

● 温める食材
・鶏肉、鹿肉
・鮭、ブリ、イワシ
・かぼちゃ
・カブ
・栗
・黒豆、黒ごま、黒きくらげ

冬の五色は「黒」。黒い食材は“腎”をサポートするため、冬の養生に向いています。

● 脾胃(消化器)を整える食材
・山芋
・かぼちゃ
・さつまいも
・ハト麦

胃腸機能が落ちやすい冬は、体の土台である“脾胃”を整えておくことで、寒さに負けない体づくりにつながります。

●腸活にお勧めの食材
・菊芋
・きのこ類
・海藻類
・オリゴ糖
・発酵食材(ほんの少量の甘酒など)

腸活にお勧めではありますが、摂りすぎも禁物。

冷えが強い子は温める食材を増やし、逆に熱を持ちやすい子は“温めすぎ”にも注意して平性・涼性を加えるなど、体質に合わせた調整も意識してください。

 

4.寒い季節の生活習慣ケア


● お散歩は暖かい時間帯に
早朝・夜の冷気は体温を奪うため、できるだけ日中の暖かい時間帯へ。
帰宅後は肉球を拭き、冷えを残さないようにしましょう。
足湯をしたり、ホットタオルをジップロックに入れたもので肉球をマッサージしたり、小豆や糠のカイロを使うのもお勧めです。

● 下からの冷え対策
・断熱マット
・ベッドの下にアルミシート+タオル
・窓際からベッドを離す
など“床の冷たさ”から守る工夫が効果的です。
乾燥しすぎないよう保湿ケアも忘れずに。

● 室内の温湿度
室温20〜25℃、湿度50〜60%が目安です。
とは言え、寒がりさん、暑がりさんがいますので、我が子にとっての適温を見つけてあげてください。
冬は乾燥が進むため、加湿換気をこまめに行いましょう。

● スキンシップやブラッシング
血流促進皮膚バリアのサポートにも役立ちます。
毛玉ができてしまうと皮膚が引っ張られてしまうことで炎症が起きやすかったり、毛玉が引っ張られることによるお体の違和感から怒りっぽくなってしまうこともあります。
ブラシも様々な種類がありますので、我が子が嫌がらずに受け入れてくれるブラシを見つけ、適切なブラッシングの方法で皮膚・被毛対策を行ってあげましょう。


<12月の健康管理まとめ>

寒さが深まる季節こそ、ちょっとした工夫で大きく体調が変わります。


飼い主さんの優しいひと手間が、我が子の冬の健康をしっかり守ってくれます。
ぽかぽかと温かい冬を、一緒に過ごしていきましょう。

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