こんにちは、獣医師の林です。
この度、moncheri kitchenのレシピ開発に携わらせていただきました。
皆さん、お試しいただけましたでしょうか?
既にお試しされている子は、是非ご感想をいただけると嬉しいです。
さて、今回はレシピ開発にあたり、私なりにこだわった部分についてお話させていただこうと思います。
kitchenは、「小型犬に特化したレシピ」となっております。
特にポイントとなる以下の3点をご紹介いたします。
【目次】
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- 高タンパク質
- 低脂質
- 薬膳の考え方
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①高タンパク質
犬は肉食寄りの雑食動物なので、しっかりと肉魚といった動物性タンパク質を摂取することが重要です。
タンパク質は体を作るうえで重要な栄養素であり、筋肉の維持、組織の修復、酵素やホルモンの生成に不可欠です。
シニアさんや腎臓・肝臓疾患を患っている子の場合には高タンパク食は向きませんが、若くて元気いっぱいの子の場合には、しっかりとタンパク質を摂取することが健康維持・体力維持の秘訣であると考えています。
②低脂質
どんなに良い脂質を使用したとしても、加工品に含まれている脂質は酸化してしまっているため、この酸化脂質=AGEsによってお体にサビを生じさせます。
AGEsの摂取を少なくするためには、フレッシュフードと言えど加工品になりますので、できるだけ低脂質のものをと考え、 kitchenのメニューも低脂質で設計しました。
また、小型犬さんの中には運動量が少ない子も多くいらっしゃり、やや肥満傾向である子も多いように感じておりますので、脂質を控えてカロリー過多にならないよう設計しました。
ただ、加工品の場合には低脂質のものを選んでいただきたいのですが、脂質も三大栄養素の1つですのでとても重要な栄養素です。
そのため、食事を与える際に新鮮な油を適量トッピングしていただくことをお勧めしています。
③薬膳の考え方
食材には、体を温める・冷やすといった特性を持ち合わせています。
どちらに傾いてしまってもお体にとっては負担となりますので、moncheri kitchenでは『真ん中=中庸』となるように設計しております。
また、日本は湿度が高くお体に浮腫みが生じやすい国土のため、余剰水分を排泄するために『はとむぎ』、いつまでも若々しくアンチエイジング効果が期待できる『クコの実』を配合しております。
【まとめ】
①若くて元気いっぱいの子には、しっかりとタンパク質を摂取することが健康維持・体力維持の秘訣と考え、高タンパクなレシピ設計
②酸化脂質=AGEsの摂取を少なくするため、低脂質のレシピに設計
③五性のバランスを考え、『中庸』の状態になるように食材を設定
食事に関しての情報、研究は日進月歩。
日々変化していく内容もありますし、我が子の状態も日々変化しているはずです。
kitchenのごはんも、その時我が子の状態に合わせて量を調節したり、トッピング食材を付け加えてみる、脂質の種類を変えてみるなど、アレンジしながらお使いいただけますと幸いです。